待ち時間を耐え忍び、お目当ての一足が待ち構える店内へ。
この瞬間はいつだって特別です。
入店する人たちの表情が、見事にシンクロしていました。
これが、本日リリースされた一足。
アシックスの「GEL-QYANTUM 360-6(ゲル-クァンタム)」です。ドイツ・ベルリンのファッションレーベルである”GmbH(ゲーエムべーハー)”とのコラボレーションモデルで、メッシュやパテント素材を使って左右非対称なカラーリングに仕上げています。
「やべえ!めちゃくちゃカッコいい!やっぱ実物見てよかった!」
と、先頭の方が歓喜の声をあげています。
これこそ、店舗に足を運ぶ醍醐味でしょう。コロナ禍でオンライン購買にシフトしていくのは仕方ないことですが、スニーカーやアパレルなどは現物を見ることも大切です。特に今回のモデルのようにパテント素材を使っているものはサイズ感も異なるので、適当なサイズを選んでしまうと後で合わなかったりすることもあるのです。
試着を終えた人から、続々とレジへ向かっていきます。
「今は仕事も在宅でオンラインだから、実は前よりも並びに行きやすくなったんですよね。(人が)たくさんいたらどうしようと思ってましたが、今日くらいの人数だったら本当に安心して買えます。本当に買えてよかったです。」
なるほど。コロナ禍で働き方が変わったことで、逆に並びに行きやすくなったんですね。確かに今は定時制という概念もなく、業務量にコミットしたフレックス制にシフトしているので、一日の時間を有効活用できます。こうした現場の声が聞けるのも、貴重なことでした。
千駄ヶ谷から原宿へ移動
冒頭からいきなり大発見のあった散策ですが、まだまだこれから。
atmos SENDAGAYAを出て明治通りを原宿側に少し歩くと、素敵なカフェテリアが見えます。
それが、「POTAMELT(ポタメルト)」。
全然歩いてないのに、まだ散策して30分も経っていないのに、どうものどが渇いてきたような気がしたので、テラスでコーヒーを飲むことにしました。
平日の閑静な千駄ヶ谷エリア、眼前に開けた明治通りを眺めながら飲むコーヒーの味は格別です。ちなみにこの店の看板メニューは、チーズメルトサンド(450円)。これでもかとばかりに挟められたチーズがトロットロに溶けたトーストサンドです。私が空腹でないため写真でお届けできないのが残念ですが、死ぬまでに食べておきたいグルメにはランクインするほどの味なので是非お試しください。
さて、喉も潤ったことですし、ここからはノンストップで散策を続けましょう。明治通りを原宿側へさらに進んでいきます。千駄ヶ谷小学校を横目に、坂を下っていくと深緑の並木が続きます。
特に何があるわけでもない道ですが、平日の代々木~原宿の明治通りを歩くといつも穏やかな気分になるのはどうしてでしょうか。とにかく「閑静」というワードがピタリと当てはまるので、考え事をしたい時にはオススメなルートです。
続いてのショップ、そこでもまさかの出会いが!
歩くこと数分、右手に原宿警察署が見えたら左折のサインです。すぐにファミリーマートが見えるので、その通りをまた左折。そこで見えるのが、神宮前二丁目商店街通りです。数々のショップや飲食店が立ち並ぶ、数百メートルほどの通り。次の目的地は、この並びにあります。
ファミリーマートから少し歩くと、左手に見えてくるのがこの建物。
その名は、「WORM TOKYO(ワーム トーキョー)。
主に中古~新品のスニーカーを取り扱うセカンドショップなのですが、特にNIKE(ナイキ)の品揃えが素晴らしく、運が良ければ10年以上前のジャンク品に出会うこともできます。
また、この店はスニーカー界の大人気YouTuberであるSOSHI-MUSICさんの動画でもちょくちょく登場しており、全国からも多くのファンが来訪する東京の代表的なスニーカースポットの一つとしても知られています。
atmos SENDAGAYAで並び、敗戦のショックを引きずりながら帰り道に吸い込まれるのがここ。「さっき買えなかったからお金浮いたな」と意味不明な思考になって、お金を落として変えることもしばしばあります。ハマの大魔神もビックリな、お財布のクローザーですね。
早速入店しようと思ったら、ここで見慣れた人影を発見。
近づいてみると、なんとそこにいたのはSPOALの取材でもお世話になった、NIKE ON AIR2018日本代表の宅万勇太さんではありませんか!!
「犬も歩けば棒に当たる」とはよく言ったものです(失礼)
冗談さておき、広いようで狭いのが東京のスニーカー界隈。こうして平日に繰り出せば、大抵の確率で知り合いに遭遇するのです。
「いつも家で仕事するのも疲れちゃうからね。今日は千駄ヶ谷にある友達の会社で仕事しようと思ってさ。せっかくだし、WORM一緒に行こうよ」
まさかの遭遇、まさかのオファーに心が踊ります。散策が始まってまだ1時間ちょっとですが、イベントの多いこと。
「今日は何かありそうだ」
朝に抱いた直感、やっぱり間違ってなかったですね。
2020年10月公開