無事時間をつぶすことができ、いよいよ「SNS TOKYO」へ行くことに。
まず、ショップへ歩くと最初に目に入るのがこのオブジェです。
これはNIKEの「AIR JORDAN3(エアジョーダン3)」というモデル。「SNS TOKYO」が誇るフォトジェニックスポットとして有名で、ショップに訪れる人達が必ずと言っていいほど撮って帰ります。
「これはすごいなあ。エアジョーダンだ!」
編集長の反応も良さそうなので、その流れでポーズもお願いしてみました。
しっかり舌も出して、完璧にマイケル・ジョーダンになりきってくれました。普段はシャイな編集長がここまでワガママを聞いてくれるとは、代官山のオシャレさとお酒の力は偉大です。こうして写真で見てみると、オブジェの大きさもよく分かりますね。一度見たら絶対に忘れない、強烈な「SNS TOKYO」の名物スポットなので、是非お立ち寄りの際は一枚撮ってみてください。
いよいよ、入店!
代官山のスニーカーショップ「SNS TOKYO」は、2つの棟から成り立っています。ひとつは、日本の伝統的文化をテーマにした作りでローテク~ハイテクスニーカーまで幅広くラインナップしたスペース。もうひとつは、モダンかつ未来的な世界観をテーマにハイテクスニーカーをメインに並べたスペースです。最初は、未来的な世界観の第2棟へ行くことにしました。
ドアが開くと、真っ先に飛び込んでくるのがこの景色。
これは日本の代表的コンテンツ『セーラームーン』の主人公の髪の毛をイメージして3Dプリンタで作られたディスプレイなのです。もちろんここにあるスニーカーはすべて売り物なのですが、ちょっと手に取る時に緊張してしまいますね。実際に触ってみるとプニプニした手触りです。
早速店内を見て回る編集長は、とても楽しそうです。「なにかオススメはありますか?」とわたしにオーダーをくれたので、取っておきのモデルを紹介することにしました。
それがこちらのモデル、asicsの「GEL LYTE3(ゲルライト3)」。前回の『恋するスニーカー』でもちょうどasics特集をしていたこと、そして『x TOKYO』でフェンシングロンドン五輪銀メダリストの三宅諒さんがお買い上げになったこと、まさにSPOALの編集長にオススメしたい一足といえます。
元々編集長は足幅が広いらしく、asicsのスニーカーが好きなのだそう。NIKEやadidasと違ってasicsは日本のメーカーなので、サイズ感も日本人の足型に適した作りになっているのです。今日はそんなゲルライト3の新作がちょうど入荷していたので、絶好の機会でした。
「これカッコいい!おれはグレーが好きだなあ。最初に目に入って、他の色も見たけどやっぱりこれが一番いいですね」
よかった、ストライクゾーンに入った模様です。
その流れで早速試着をすることに。スニーカーショッピングの醍醐味は、見るだけではなく実際に履けること。洋服とは違って試着室で一人鏡の前に立つのではなく、履いたイメージを店員さんや仲間とシェアできるので、自分が思っている以上に似合っているモデルも見つけることができるのです。
「あっ、ちょっときつい」
編集長のサイズは27.5cmなのでこのゲルライト3も同じ27.5cmを試着したのですが、どうやらきつかったようです。店員さんにお願いして、大きいサイズで再度試着することに。
これはスニーカーあるあるなのですが、「自分のサイズ」って実はあってないようなものなのです。同じメーカーでもモデルが違えば履き心地も違いますし、もちろん他のメーカーだと同じサイズでもゆるかったりきつかったりなんてことは日常茶飯事。
オンラインでの購買がすっかり普及してお店に行かなくてもスニーカーを買えるようになりましたが、スニーカーだけはやっぱり足を運んで、足を通してから買うことをオススメします。服と違って身幅や着丈など細かな採寸が情報化されていないので、頼りになるのは自分の感覚だけなのです。
試着、そして・・・
待つこと数分、店員さんが大きいサイズのゲルライト3を持ってきてくれました。今度は足にバッチリ合うのでしょうか。
「これはピッタリだ!」
結局1cmアップの28.5cmが編集長の足にはジャストでした。足を通して全面鏡張りのスペースに立つ編集長は、ゲルライト3の履き心地に驚きの表情です。ゲルライト3は今年で30周年を迎えたasicsが誇る名器。どれだけテクノロジーが進歩しようともずっと売れ続けたこのモデルは、いつ履いても足に優しく、心地よい気持ちになります。
元々asicsが好きだったこともあり、非常に満足な様子の編集長。まずは1足目の試着、大成功でした。黒系のスニーカーが多いという手持ちの中に入っても、ワントーンのグレーカラーは違った存在感を放ってくれることでしょう。
とはいえ、まだ一足目。「自分では買わなそうなスニーカー」というテーマの今回なので、もう少し違う色のモデルもオススメしたいなと思案していたその時でした。
「うん、これにしよう」
決断力のある男って、カッコいいですよね。僕も憧れます。
ただ、編集長。ちょっと待ってください。代官山までおじさんぽして、景気づけに少し飲んで、そして訪れた場所がわずか10分ちょっとで終わるのは予想外すぎます。まだ一足しか履いてないですよ。
ということで、決断力溢れる編集長を少しなだめて、隣にある第1棟も見ることに。もしかしたら、そっちでもいい出会いがあるかもしれません。
何が起こるかわからないのが、スニーカーショッピングの常。「早い決断は、結果として荷物を増やすだけ」という名言もあるほどです。まだまだたくさんのスニーカーが待っています。
隣へ移動する編集長。
この後、波乱の展開が待っていることを本人はまだ知りません。
2020年9月掲載