──あっという間に時間も過ぎまして、いよいよ最後のアイテムになりました!森選手も大好きなスニーカー、選ぶのも大変だと思いますがお気に入りを教えて下さい。
森 たくさん候補はあるんですけど、まずとにかく1足を選ぶならこれしかないですね。
※【NIKE KOBE 4 PROPRO】元NBAのスター選手コービー・ブライアント氏のシグネイチャーモデル
──一発目からすごいの出てきましたね!ナイキ×コービーの名作じゃないですか!
森 これの何が好きかって、バッシュなんですけど僕のポストポジションにピッタリなシューズなんです。デザインもドンピシャで好みですし。
ハンドボーラー森淳の足元ヒストリー
──森選手はハンドボールの試合でもバッシュを着用していますよね。納得の選出です。
森 そうですね、例えばこの前のモデルだと「NIKE KD」シリーズ(NBAスター選手ケビン・デュラントのシグネイチャーモデル)をずっと履いていました。これもデザイン・履き心地ともにすごく好きでした。ただKDの次のモデルがハイカットになってしまったんです。僕はハイカットを履かないので、そのタイミングでコービーに履き替えて今に至りました。
──そういう背景だったんですね。森選手のハンドボール競技生活におけるシューズ遍歴がすごく気になります。
森 高校から大学時代はずっとアディダスの「スタビル」というモデルを履いていました。ローカットのハンドボールシューズですね。ブランドとして好きでしたし、プレイもしやすかったので長年愛用していました。
──大崎電気に入社後から変わったんですか?
森 いえ、入社してからもしばらくはアディダスを履いていました。ただ、スタビルが廃盤になっちゃったんですよ。そこからはアシックスを履いたり、ミズノを履いたりしていました。とにかく色んなモデルを履いてみて、自分のポジション・プレーに合うかどうかを試していたんです。それから、さっきのKDを履いて、今はコービーという流れですね、
──ハンドボールシューズからバッシュにシフトしたのはどんなきっかけがあったのでしょうか?
森 もともとナイキのバッシュは、例えば「エア・ジョーダン」シリーズもそうですけどプライベートでも履いていました。ある時に、渋谷のショップで「NIKE KD 8」のカッコいいモデルを見つけて普通にプライベート用にと思って試着したんです。そしたら「あれ、これハンドボールでも履けるくらい安定感あるな」って思いました。僕のポジションは特にそこが大事だったので。
──なんと!きっかけはたまたまだったんですね。
森 そうなんです。買って実際にコートで履いてみたらすごく良くて、モデルの生産が終わってしまう前に慌てて追加で3足買いました(笑)
──なるほど。KDのようなモデルは毎年新しいシリーズ出るから、そこで形も変わってしまいますもんね。
森 はい。KDは次のモデル(「NIKE KD 9」)まで履いていたんですけど、その後のモデルで形が変わって細くなってしまって。そこからはずっと同じモデルを在庫がある限り探しては買って履いていたんですけど、やがてそれも尽きて。そうして今のコービーを履くようになったんです。
──それはまた試着して買ったんですか?
森 いえ、これは普通にSNKRS(ナイキのスニーカーアプリ)抽選で買いました。元々プライベート用にと思って自分で買っていたんです。KDが履けなくなってきた時に、「そういえば家にコービーあったな」って思って履いたのがきっかけです(笑)
──きっかけが全部偶然すぎて面白いですね(笑)
森 言われてみたらそうですね(笑) きっかけは偶然でしたが、コービーも履いてみたらすごく良かったです。去年まで色んなモデルが売られていたので、ストックも含めて今はたくさん持っていますよ。
──また森選手の来シーズンの足元が楽しみになりました!それでは次のお気に入りも教えてください。
森淳とSPOAL、思い出の一足。
森 言わずもがなですが、これですね!初めてSPOALさんに取材してもらった時にaskateで買った、「NIKE JORDAN SUPER FLY3」のスラムダンクコラボモデルです。
──これは嬉しいチョイスです!僕もこれを見るのはあの取材(「同球生がゆく」)以来です!
森 もちろん取材の時の思い出という意味もありますし、このモデル自体が僕にとっては特別なものなんです。中学時代はバスケットボールをしていたんですが、その頃はエア・ジョーダンのナンバリングシリーズではなく、ABCマートとかで売っているようなジョーダンブランドのシューズを履いていました。なのでこのシューズは、僕にとっては中学時代のそんな思い出も呼び起こしてくれるような存在なんです。
──改めて、あの取材の時にこのモデルと出会えて良かったですね。サイズまでピッタリだったのは奇跡だったと思います。
森 僕のサイズは30cmですからね。あまり国内のお店に在庫はないので、まさかあの時に店長が奥から出してきてくれるとは思ってもいませんでした。
──実際にこのモデルは試合でも着用されたんですか?
森 もちろんです!ただ、何試合か履いたんですけど、あまりにも思い出が強すぎて履きつぶしてしまったら嫌だなと思って今はストックにしまいました(笑)
──同じモデルは買えても、そこに詰まっている思い出は移動できないですもんね。それもまた森選手の素敵な人柄が見えるところだと思います。
最後は、王道にして原点。
森 ちょっとバッシュが続いちゃいましたね!最後の一足は、僕が今までの人生で一番長く履いてきたモデルを紹介させてください。
──最強の王道ですね!NIKEのAIR FORCE 1の白!
森 スニーカーをたくさん買うようになったのも、この一足がきっかけなんです。中学時代は白スニーカーが校則だったので、学ランに合わせてこれを何足も買って履いていました。そこからもうずっと、履いていますね。アメリカのラッパーとかはこれを一回履いて捨てるとかやるじゃないですか。あれに憧れていました。もちろん自分ではそんなことしないですけど(笑)
──誰でも買えて、でも今も昔も最強にカッコいい。そんなモデルってそうそうないですよね。
森 そうですね。今も常に新品を一足以上は必ず持っているようにしています。色違いやシリーズ展開含めて、間違いなく今までで一番の数を買ったモデルです。ここで紹介するにはすごくありきたりかもしれませんが、それでも僕にとっては“原点”とも言える一足なので外せなかったです。
──すごく素敵なチョイスだったと思います。森選手、本当にありがとうございました!最後に一個、お願いがあるのですが…
森 なんでしょうか?
──今回は、「Great Minds Think Alike=”類は友を呼ぶ”」という趣旨の企画なんです。今日の取材を受けてみて、次の方を是非ご紹介頂きたいのです。きっと森選手の周りには、同じようにファッション好きなご友人がおられると思うので!
森 パッと思い浮かんだ人が、一人いますね。聞いてみますよ!
──ありがとうございます!この企画、森選手から始まってスポーツ界にどこまで広がっていくのか、SPOALにとってもチャレンジなのでがんばります。
森 僕もすごく楽しみですよ!今日はありがとうございました!
『Great Minds Think Alike』 完
2020年5月掲載