「決めました」
須田さんのその言葉で、ショッピングは最終回へと進みます。
最初の店舗PASS OVERから合わせて5足ほど試着してきましたが、一体どのスニーカーをお買い上げになるのでしょうか?
それでは最後までじっくりお楽しみください!
須田幸太が選んだ一足
──須田さん、「決めた」とのことですが….どのスニーカーを買うのでしょうか?
須田 さっき履いた、【JORDAN MARS 270 LOW(ジョーダンマーズ270ロー)】にします!
──とうとう初ジョーダンが実現しましたね、おめでとうございます!今日のテーマにもされていましたが、色は黒でしょうか?
須田 いえ、白にしたいと思います。
須田さんお買い上げ、ジョーダンマーズ270ロー
──そうなんですね!てっきり黒かと思っていました。
須田 黒は最初にPASS OVERで履いたニューバランスを買います(笑)
──まさかの2足買いですね(笑)あっ、須田さん。このSNS TOKYOは現在準備中のカフェスペースと合わせて3棟あるんです。隣にもスニーカーが置いてあるので、お会計前に覗いてみませんか?
須田 是非是非!行きましょう!
(SNS TOKYO補足情報)
SNS TOKYOは、カフェスペース(現在準備中)、スニーカースペース2棟の計3棟で構成されています。最初に入ったのは、日本の芸能・伝統と北欧のテイストが融合した空間。テーブルも木で作られたり、試着スペースに畳があったりします。そしてこれから入るのが、日本の「カワイイ」とかアニメのような文化を意識して作られた空間。こちらのテーブルはすべて3Dプリンタで作られていたり、アニメ『セーラームーン』の主人公の髪の毛をイメージして作られたディスプレイがあったりと、見ているだけで楽しくなるお店なのです。
最後の最後にあった、大物アイテム。
──こちらのスペースはまた先程とは違った雰囲気ですね。すごく未来感があります!
須田 確かにカワイイ感じの雰囲気で、さっきと全然違いますね。
──ラインナップもまた違いますね。こっちはハイテク系のスニーカーが多く並んでいますし、アイテムも豊富です。
店員さん ちょうど【CHINATOWN MARKET(チャイナタウンマーケット)というアメリカのブランドとコラボーレーションしたアイテムも置いています、野球のバットやボールもあるんですよ!
──えっ、野球ですか!?須田さん、ちょっと見てみましょう!(店員さん、ナイスパスです)
須田 これ、メジャーリーグの公式球じゃないですか?
──やっぱり須田さんがボールを持っている姿は絵になりますね。かっこいいです。
須田 まさか今日もボールを持つことになるとは思ってなかったです(笑)
──お休みの時まですみません。ちなみにこれ、もしよかったらSPOAL読者へのプレゼントとしてサインを頂けないでしょうか?
須田 もちろん!いいですよ!
──ありがとうございます!これは嬉しいです。最後の最後にまさかこんなアイテムに出会えるとは。須田さん、改めましてスニーカーは先程のものOKでしょうか?
須田 はい!さっきのを買います!
須田さん、お買い上げ!
須田幸太のいま、そしてこれから。
──須田さん、素敵なモデルが見つかってよかったですね!まずは一足、ですが(笑)
須田 ありがとうございます!そうですね、帰りにPASS OVERへもう一回寄ってあのニューバランスも買います(笑)
──あっという間に時間が過ぎましたが、実は2時間近く経っていました。
須田 楽しかったです。スニーカーだけで買い物したのは初めてかもしれません。いつも何かのついでに買っていたので。
──今は社会人時代の古巣(JFE東日本)に戻りましたが、チームメイトとお買い物に行ったりはしないんでしょうか?
須田 年齢も結構離れているので、行かないですね。でも、1シーズン過ごしてすごく仲良くなりました。溶け込みづらいということも全然なくて。
──須田さんは、プロの世界からまた社会人へ戻って昨シーズンは大活躍でした。この一年でご自身が一番「変わったな」と思うところはどこでしょうか?
須田 やっぱりこれまでは自分の結果が大事だったじゃないですか、自分が活躍しさえすればまずOKみたいな。でも今は自分の活躍にプラスして後輩をプロへ行かせたいと思うし、プロの世界を経験してほしいと思っています。技術面では野手にアドバイスすることはできませんが、精神的な部分で「どうメンタル面を維持していくか」とか「試合に合わせてどういうモチベーションで臨むか」は結構伝えるようになりました。プロのときはそんなことを後輩に伝える余裕すらありませんでしたから。
──とても興味深いお話です。プロで活躍した選手が社会人へ戻ってまた活躍する、というのは結構珍しいことですよね。チームメイトの選手たちにとっても貴重な経験なのではないでしょうか。
須田 そうですね。まず今まではなかったことでしょうね。コーチはいますが、社会人に戻ってくる選手で、(プロの)1軍で活躍し続けた人って多分過去にも中々いないんです。
──須田さんの実績の影響で、今後はそうした流れもできていくかもしれません。それくらい昨シーズンの実績は潮目だと感じました。改めて振り返って昨シーズンはどんな一年でしたか?
須田 目標を立てて、それに向かってのステップアップがしっかりできた一年でした。(チームに)戻った時点で優勝と橋戸賞は公言していましたから。そこへのアプローチがとにかく上手くいったと思います。
──実際に優勝し、ベストナインと橋戸賞もダブル受賞と有言実行のシーズンでしたね。最後の質問です、そうして迎える次のシーズンはどのような目標を立てているのでしょうか?
須田 もちろん同じ結果は目指しますが、今年はみんなが”初めて”体験するシーズンだと思います。大会がなくなって、都市対抗野球大会も11月になって。体作りや気持ちの持っていき方も難しいですし、ましてやウチのチームは予選免除なので公式戦ゼロで本番を迎えるんです。
──予選免除って普通なら嬉しいものかと思いましたが、こんな環境だと試合勘にも影響しちゃいそうですね。
須田 今年に関しては全然良くないんですよ(笑)
──これは本当にリアルな意見ですね。ただ、SPOAL編集部は今年も須田さんのご活躍を祈念します!今日は貴重な時間をありがとうございました。
須田 ありがとうございます!頑張ります!
こうして、2時間のショッピングが終了しました。
日に焼けて精悍さを増した顔つき、鍛え上げられた肉体、須田さんの来シーズンへ向けた準備は着々と進んでいるようです。
写真の通り、今日は2足を購入。
買ったのは、黒いスニーカーと白いスニーカー。
そのチョイスは、白黒はっきりつける勝負の場に身を投じる須田さんならではのものだったのかもしれません。
人は必ず服を着るし、靴を履きます。
そこにどんな好みがあるか、映し出されるのはその人のキャラクターなのです。
ファッションというレンズから見るアスリート。
今日もまた、素敵な出会いがありました。
Pitch on Kicks 終
2020年8月掲載