1983年7月15日。
主に花札やトランプの製造で知られていた任天堂から、家庭用テレビゲーム機「ファミリーコンピュータ」が発売されました。
本日は39周年!!どうですか、この中途半端な〇〇周年。
「マニアックモノガタリ」はこの辺の角度でグイグイ攻めていきます。
おじさんホイホイのキラーワード「ファミコン」!
私はバリバリのファミコン世代。
「ゼビウス」の近未来感、友情と裏切りが交錯する「アイスクライマー」。「バンゲリングベイ」ではマイクに吠え、「ドラゴンクエスト」の抱き合わせ商法に泣いた夜。「スーパーマリオブラザーズ」の完成度には度肝を抜かれました。
ちなみに「バンゲリングベイ」「ロードランナー」「チョップリフター」は、バンゲリング帝国を舞台にした三部作とはご存知でしたか?
さらにその中の「ロードランナー」。このゲームの主人公は元ボンバーマンという設定。
初代「ボンバーマン」のゲームは、自らが製造している爆弾を使って地下迷宮から脱出するというストーリー。その目的はなんと自分自身の “機械化人間からの脱却” !!
見事全面クリアすると、機械の身体を捨て、ロードランナー(人間)になるエンディングが待っています。
この、機械(ロボット)が自我に目覚めるというテーマ、手塚治虫のライフワークである『火の鳥』に出てくる「ロビタ」の話と、どこかシンクロしている気がするのは筆者だけでしょうか?
ちょっと二人とも頭の形似てません?
おっと、このまま小ネタを掘り下げていくと、スポーツの話までたどり着けなくなるので、本題に戻りましょう。
よく見るとマイクの穴は1個だけ。
発売以来、非売品(サンプル品等)、非公認を除いた「ファミコン」の全タイトルは1053タイトル。そして1986年に発売された、ソフト書き換え可能な「ディスクシステム」のタイトルは198。
今回はこの2つのハードにおける、合計1251タイトル総ざらい。
※タイトル総数については諸説ありますが、ここでは上記の数を元にしていきます。
また、ディスクシステムにはファミコン版から同じ内容のソフトが移植されているケース(逆パターンも)もありますので、その場合の重複タイトルは1とカウントしております。
今回ご紹介する内容はこちら!
・僕らだって新人類。ファミコン誕生フィーバー。
・スポーツゲームは何個ある?1251タイトルから抽出。
・時代の流れに何を見た?発売年とスポーツの関係性。
8ビットのタイフーン「ファミリーコンピュータ」の誕生
ファミコン誕生以前、テレビゲームと言えば、主にゲームセンターでプレイするもの。(いわゆるアーケード版)ところが、このゲームセンターがリアル「ダンジョン&ドラゴン」
ゲーム画面に反射しないようにと蛍光灯が消された薄暗い店内は、カツアゲなど当たり前の不良の溜まり場と化してしまい、そこに飛び込んでいく勇者は、まだ小学生の自分たちの中には現れませんでした。
純粋にゲームがしたいだけなのに・・・。
そんな子供達の心の叫びが聞こえたのかどうかはわかりませんが、1980年に任天堂は『ゲーム&ウォッチ』を発売します。今でいうところの『Nintendo Switch』。携帯ゲームの元祖ともいえる形です。
これが爆発的ヒットになりますが、ブームとしてはわずか2年足らずのものに。
小さい筐体には限界のグラフィック。次々と出る同じような内容のゲームに子供達はすぐに飽きてしまいます。ただ、ちょっとしたブームといっても海外を含め4000万個以上販売し、この売上のおかげで、任天堂は当時の借金を完済。まだ余る資金をファミコンの開発費に当てたというのは有名な話。
1983年。
圧倒的なグラフィック性能を持ち、それでいて安価という夢のマシン『ファミリーコンピュータ』が誕生します。
この年は「東京ディズニーランド」が開園。TVアニメでは「キン肉マン」「キャプテン翼」が放映開始し、「北斗の拳」も少年ジャンプで連載スタート。当時の子供は宿題なんてやってる暇ないほど忙しかった。
まだまだレトロゲーム市場はアツイ!
好きな時間に自分の家で、憧れのゲームセンターと同じゲームが出来る!初期のソフトはアーケード版からの移植が多く、面白いゲームはもう噂で知っています。「ゼビウス」を買うのに誰もためらいはなかったでしょう。
「ドンキーコング」をはじめとしたアーケード版からの移植が一息つくと、ファミコン独自のソフトも大量に発売されます。
玉石混合。
ネットの口コミなんてなかった時代。悩んで悩み抜いて買ったソフトが「思ってたんと違う・・・」なんて経験談、ファミコン世代の方々は夜通し語り明かせるのでは。
それぞれのソフトを持ち寄り、友達の家に集まってファミコンする時、なんだかんだで盛り上がるのはやっぱりスポーツゲーム。初めて手にするゲームでも、だいたいのルールは知っているし、操作方法も簡単。
AボタンかBボタンを押せば、だいたい「投げる」「打つ」「シュート」のどれか。試合に負けて、コントローラーを叩きつけたからしばらく “出禁” なんて事もよくありました。オンラインバトルもない時代、自作のトーナメント表を作ったり、皆さんもあれこれ工夫して遊んだのではないでしょうか。
対戦プレイが白熱するスポーツゲーム、ファミコン史上いったいどれくらいあったのか。
次回はその内訳を詳しく見てみたいと思います。
「ファミリーのコンピューター vol.01」 終
2022年7月公開