私は昔からUSロックをこよなく愛してきました。
中でも特に大好きだったのが「MR.BIG」というバンド。神から与えられし至高のハスキーボイスを持つボーカルのエリック・マーティン、超絶怒涛の鬼テクニックを持つギタリストのポール・ギルバート、そしてそんなポールと地の果てまで渡り合うテクニカルベーシストのビリー・シーン、そしてバンドの屋台骨を担うドラマーのパット・トーピー、こんなスペシャルな4人のバンド、それがMR.BIGなのでした。
私の推しは兎にも角にもベースのビリーであり、実は彼とドラムのパットはあのB’zのバンドメンバーとしてツアーにも参加していました。世界中のベースマンが憧れるビリーが、日本が世界に誇るB’zのギタリスト松本孝弘さんと背中合わせにセッションしているライブは、人生の中でもダントツ1位の思い出でした。
全然関係ない入りになってしまいましたが、今日は音楽の話をします。今ご紹介したB’zの松本孝弘さん、BOOWYの布袋寅泰さん、そして最近ではMIYAVIさんなど、世界的にも活躍する日本のギタリストは意外といるんですよね。今日はそんな日本のギタリストの中から、とびっきりスポーツと縁の深い方をご紹介したいと思います。
TUBEのあの人は、サッカーのあの人。
それが、春畑道哉さんです。
『TUBE』というバンドのギタリストと言ったほうがわかる方もいるかも知れません。実は春畑さんはグループとしての活動だけでなく、ギタリスト・作曲家としてのアーティスト活動もしています。その活躍は日本だけでなく世界的にも大きな評価を受けており、2002年に日本人アーティストとしては初めてFENDER USA社との専属契約を結びました。自身のシグネイチャーモデルとしてストラトキャスターも出しており、名実ともにトップギタリストなのです。
そんな春畑さんのギタリストとしての1stシングルが発表されたのは、1993年のこと。そしてこれは、同年に開幕したあるスポーツリーグのメインテーマとして2021年まで28年愛されることとなります。以下に視聴リンクがあるので、聴いてみてください。
https://music.apple.com/jp/album/js-theme/1535505396?i=1535505404
聞いたことがある方も多かったのではないでしょうか?
これは、Jリーグオフィシャルテーマソング『J’S THEME』という曲です。この曲を聴くたびにスタジアムの雰囲気が頭に浮かび、体がムズムズしてしまうような気持ちになります。2017年の横浜F・マリノスの25周年記念ゲームで、春畑さんがオープニングにこの曲を演奏してくださったことがあり、当時スタジアムで観戦していた私は腕にはっきりわかるくらいの鳥肌が立ったことを今でも鮮明に覚えています。
サッカーだけじゃない、なんとあの競技のアレも春畑さん!
再来年でJ開幕から30年を迎えるということで、ここまで長く愛されてきた「J’S THEME」によって春畑さん=サッカーなイメージを持っている方も多いと思うのですが、実はこれだけではありません。30代以上の人たちなら一度は聞いたことがあるであろうあの音楽も、実は春畑さんが手掛けたものなのでした。以下に視聴リンクがあるので、聴いてみてください。
https://music.apple.com/jp/album/jaguar-08/1535505396?i=1535505397
これは、1998年に発表された「JAGUAR」という曲。16ビートの刻みがたまらないですね。もうおわかりの方もいらっしゃると思いますが、フジテレビ系のプロ野球中継のテーマ局として長年使用されてきました。手に汗握る熱戦のハイライトの際にバックミュージックでこれが流れていて、本当にカッコよかったですよね。
さらに春畑さんとスポーツとの関わりは深まり、今年から開幕した女子のプロサッカーリーグ「WEリーグ」のメインテーマ『WE PROMISE』の作曲も手掛けておられます。僕はあいにくスタジアムへいけませんでしたが、開幕戦のINAC神戸VS大宮戦で生演奏もあったそうです。これは本当に今年最大の後悔の一つ。
音楽だって立派なエンタメ!ということで、今回はスポーツと音楽の素敵な一例を紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?
TUBEの春畑さん、
Jリーグの春畑さん、
プロ野球中継の春畑さん、
なんて色んな顔を持つ、日本有数のギタリストが奏でるその音楽。年末年始の一休みにちょっと聞いてみてはいかがでしょうか?気分がアガることは、間違いなしです!
おわり
2021年12月公開